連絡帳ってどう使えばいいの?たくさん書いたらモンスター?
連絡帳は、ズバリ「どう使ってもいいですよ」が答えです。1年生が小学校でわからないことばかりなのと同じように、保護者の方も担任との連絡方法や、子どもにどこまで任せるかなど、迷うことが多いものです。
私はこれまで低学年から高学年まで担任をしてきましたが、どんな内容でも「おうちでお困りなんだな」「こんなことを思っておられるんだな」と感じるだけで、困惑したことはありません。
ときには、トラブルや深刻な相談について知らせたいときもありますよね。今回は担任といい関係を保ちつつ、早期解決が期待できる連絡帳の書き方を伝授します!
連絡帳は、学校と家庭をつなぐ大切なコミュニケーションツールです。どんなことでも、学校に相談して大丈夫。お子さんの成長を支えるために、積極的に活用していきましょう。

小学校教諭歴16年のトモコです。長年の経験や知識をいかして、主に学校や育児・習い事をテーマに、ママたちへのお役立ち情報を全力でお届けします!
連絡帳と電話連絡、使い分け方は?
連絡帳は手軽にやり取りができる一方、内容が記録として残るため、注意が必要です。学級によっては、子ども同士で連絡帳を見合うこともあります。そのため、深刻な相談や他の人に見られたくない内容については、電話での連絡や、連絡帳以外の手紙などでのやり取りがよいでしょう。
トラブルや相談は、事実だけを伝えましょう
トラブルがあると、つい感情的に連絡帳を書いてしまいますよね。そのとき注意してほしいことは、「端的に事実のみを伝える」ということです。
感情的な表現や一方的な主張は、問題の本質を見えにくくし、担任との信頼関係を損なう可能性があります。学校側の意識も「トラブル対応」から「保護者対応」へと変わり、一番の当事者である子どもが置き去りになることも。「モンスターペアレンツ」のレッテルを貼られてしまうことで、子どもが孤立したり、問題解決が遅れたりするかもしれません。
事実を簡潔に記載する
日時や状況、登場人物など具体的な事実を端的に伝えましょう。例えば、「昨日のお昼休みに◯◯さんと口論になったようです」といった具合です。
確認や対応を依頼する
一方的な主張ではなく、「このようなことがあったと聞きました。経緯を教えてほしいです。」「事実関係の確認をお願いできますか。」と、担任に確認や対応を依頼する形が望ましいです。

家庭から連絡があったとき、担任は「そんなことがあったのか、知らなくて申し訳ない。」「すぐにでも解決しなければ!」という気持ちになります。ただ、激昂している連絡帳を受け取ると、どうすれば親御さんの気持ちがおさまるだろうかと、本質とはかけ離れた着地点を探すことになってしまうのです。
また、他のことが手につかないくらい悩んだり、落ち込んだりすることも少なくありません。さらなるトラブルをうむこともあるので、連絡帳の書き方次第で、大きく変わることを知っていただければうれしいです。
【例文】トラブル発生時の連絡帳の書き方
帰り道、押されてこけてしまった
「昨日の帰り道、△△付近でこけて膝をすりむいてしまいました。後ろから来たお友だちがぶつかったと話しています。学校で話を聞いてもらえますか。」
友だちに叩かれた
「✖️✖️日のお昼休み、◯◯くんに頭を叩かれたと話しています。その場に先生がいなかったため、誰にも言えなかったそうです。先週も同じようなことがあったようなので、事情を聞いていただきたいです。」
持ち物がなくなったので、周りの子にも聞いてほしい
「先日から娘の消しゴムが見当たりません。思い当たるところを探してみたのですが、まだ見つけられていません。間違ってお友だちの机などに入っていないか、声をかけてもらえませんか。」
先生の指導に納得がいかない
「学級での話し合いについて、自宅でも話を聞きました。息子は、自分の気持ちをうまく説明できなかったようです。先生と再度お話させてもらえますか。友だちから離れたところで、ゆっくり話を聞いてもらえると助かります。」
嫌なことを言われているらしい
「最近、友人関係で悩んでいるようです。複数の友だちから、悪口を言われたとも言っています。一方的に言われたのか、口論の最中のことなのかは、わかりません。息子は、休み時間どのように過ごしているでしょうか。私には素直に話さないので、先生からも事情を聞いてもらえますか。」
それでも納得のいく返事がもらえないときは
連絡帳で悩みやトラブルの相談を受けると、担任や学校は速やかに対応します。しかし、対応が不十分だ感じることもあります。
内容が深刻な場合や、急を要する場合は、連絡帳のやりとりを継続するより、電話連絡や直接の面談を検討しましょう。その際も、事実関係の確認に徹し、相手の立場を尊重したコミュニケーションを心がけてください。
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